テイク後真剣にディレクターさんと
モニターに見入る娘

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今回の娘の
ニューヨークでの撮影で
ある程度感情を
解放しなきゃいけない
難しいシーンがあった

僕は娘から
「やり難いからセットに入らないで」
と事前に言われていたので、泣
スタジオの外でじっと我慢の子
かなり長い時間をテイクに費やし
外の赤い撮影中のライトが消え
彼女は走りながら外に出てきて
嬉しそうに僕にいう
「9 テイク、9 テイク!」
彼女のいう通り
時間をかけて9回もテイクし
やっと満足いくシーンが撮れたそう

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彼女はその後
僕にではなく
いつも一緒に付き添ってもらってた
アシスタント・ディレクターの人に
「今回のシーンが初日だったら
 できなかったと思う」
と告白していたそう

マミーにも後日
「いつもの自分じゃダメで
 最後9テイク目には違う自分が出てきた」
と言ってたそうで
今回の成長ぶりには
親目線でなくとも驚かされる

大人だけの環境で
ダディにではなく
他のクルーの人たちに
ココロを開いて
日々リラックスした
立ち振る舞いに変化していく

慣れない場所で
窮屈な自分から
脱皮してオープンになるのは
そんな簡単ではないけど
自分の居場所を早く確保すれば
それだけ自然体の自分でいれる
時間が増えるし
プレッシャーも軽減される

今回の娘の場合は
アクターに付き添ってくれる方が
とても優しく彼女に
接してくれたことが
本当にラッキーで感謝だし
自分のパフォーマンスを上げるには
やはり環境作りは欠かせない

メジャーのイチロー選手は
初めての年は
全てアウェイ感いっぱいで
その分練習と試合に
励んだそうだけど
僕らみたいな凡人には
なかなか難しいから
なるべく味方を作って
(周りが敵という意味じゃないけど)
ホームゲームに近づけ
心許せる時間にエネルギーチャージして
パフォーマンスの質を
上げていけば
上手くいく確率は
確実に上がる

世の中の
ほとんど全てのことは
リラックスしてやる方が
スムーズにいくし
クリエイティブなものに
関わっていれば
それはマスト
だからアメリカ演技101は
リラクゼーションなのだ